SYNC [読書]
今日も本の話題を.
昨日紹介したものとは打って変わって,
かなり重厚な本ですが↓
自然界には『同期現象』という,重要かつ興味深い現象があります.
これは複数の振動子(振り子と考えればよい)が,
それぞれ固有に持っている周波数で振動しているとき,
何らかの相互作用によって各振動子の周波数が全く一致してしまうような現象です.
こういった現象は原子核レベルのミクロな世界から,
我々の実生活上の様々な場面や,
果ては天体の運動に至るまで,
あらゆるところで見られる現象です.
ラジオの選局もしかり,コンサートなどで音楽に合わせて観客みんなが手拍子するのも同期現象です.
この本では,ホタルの集団発光や,体内時計など様々な例を用いて,
同期現象そのものや,どのような研究が行われてきたかを紹介しています.
数式などは一切出てきませんので,純然たる専門書というわけではありませんが,
それなりに物理や数学の知識があった方が読みやすいでしょうね.
雑学を仕入れようという気で読むとするとちょっと難しいかも.
様々な研究者が登場し彼らがどういった経緯で研究を行ったかという点などは,
単純な読み物としても面白いと思いますが.
『ジョセフソン素子』で有名なジョセフソンが,今は超常現象の研究をしてるとかね.
なかなか読み応えあり.
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